未来は電気

ブリティッシュ・コロンビア州（B.C.）が全人類とともに直面する差し迫った課題は、新型コロナウイルスと気候変動の2つです。前者については、世界が団結して達成した信じられないほどのシナジーを見てきました。さまざまな国の科学者が協力し、知識を共有し、ウイルスの影響を世界的に抑制する数種のワクチンが、非常に短期間で開発されました。後者の気候変動については、ブリティッシュ・コロンビア州はこれまで、サステナビリティを積極的に推進する先駆者となってきました。2018年、ブリティッシュ・コロンビア州は、気候汚染を削減し、B.C.を低炭素経済へと移行させることを目的とした戦略であるCleanBCを発表しました。

それ以来、エネルギー効率の高いソリューションを促進する多くのCleanBCイニシアチブが導入されています。ブリティッシュ・コロンビア州は、低炭素製品およびテクノロジーのグローバルリーダーになりつつあります。2021年2月、カナダ政府と共同で、州政府はCleanBC工業用電気化料金を発表し、各業界が各拠点で化石燃料の代わりにさらに電気を使用するよう奨励しました。プレスリリースによるとジョン・ホーガン首相は、「我々は、各業界がクリーンなB.C.の電気で動力を得るために、さらに手頃な価格にする計画を発表し、炭素汚染を削減しながら、新しい投資と雇用創出の促進を激励する」と述べています。

さらに、連邦政府ならびに州政府は、共同で新しいCleanBC施設電化基金を設立しました。8,400万ドルの資金は、アップグレードして電力グリッドに接続し、温室効果ガス（GHG）排出量を低減する、資格を持ったBC Hydro顧客が利用できます。

業界の電気への切り替えをサポート

ブリティッシュ・コロンビア州政府および州民が所有する公営企業であるBC Hydroは、州の主要な電力会社です。操業するための電力を化石燃料から電気に切り替える工業関連顧客、ならびに、新規で施設を建設する、あるいは既存の施設を拡張する新規のクリーン工業顧客に対して料金を下げています。BC Hydroの現在の工業向け標準料金よりも20%低い、Clean BC工業用電気化料金は、承認された顧客に対して5年間適用され、8年目までに徐々に工業用標準料金に戻っていくという仕組みになっています。

CleanBC施設電化基金は、鉱山、再生可能燃料を生産する企業、天然ガス処理施設、公共輸送会社などのBC Hydroの顧客に向けて、送電網に接続するためのコストを削減します。これらの接続コストは高額であり、産業顧客が施設や設備をさらに電気化するための障壁となる可能性があるのです。承認済みの顧客は、電気接続およびアップグレード費用の最大50%、上限1,500万ドルまでの融資を受ける資格があります。

B.C.には、クリーン経済の回復と成長を促進するために使用できるクリーンで信頼性の高い電気が豊富にあります。実際、BC Hydroは98%のクリーン電力を発電しており、その大部分は水力発電によるものです。

低料金と相互接続コストの削減は、クリーン電力が他のエネルギー源に対して競争力のある料金を維持することを助け、企業が従来の化石燃料からクリーン電力に移行して操業することを促進するはずです。完全に運用されているこれらの新しい措置は、年間合計100万トン以上のGHG排出量を削減または回避することができます（参加する工業施設の数によって異なる）。

この措置は、ブリティッシュ・コロンビア州に、再生可能燃料や低炭素燃料を生産したり、温室効果ガスを除去するプロセスを作り出すことができるイノベーションに焦点を当てた、クリーンな投資とクリーンな技術企業を誘致することになります。全体的に、これらの措置は、ブリティッシュ・コロンビア州が気候変動対策の目標を達成し、世界規模の気候変動と戦う一助となります。

新しいCleanBC工業用電気化料金とCleanBC施設電気化基金は、全体的なカーボンインプリントを低減するよう電気の使用を高めることを求める企業をサポートする、将来を見据えた措置なのです。環境に配慮する数多くの企業を有するブリティッシュ・コロンビア州は、すでに強力なクリーンエネルギーセクターがあり、工業分野におけるリーダーシップが国際的に認められています。これらのイニシアチブはまた、クリーン技術と産業変革を拡大し、2050年までに国として排出量をネットゼロにするという、野心的な目標の達成を支えます。

B.C.のクリーンテクノロジーセクターについての詳細と投資については、こちらをご覧ください。クリーンテクノロジーセクターの最新情報については、LinkedInとTwitterでフォローしてご覧ください。