ブリティッシュ・コロンビア州(B.C.)の温暖な気候、コスモポリタンな都市、清潔な環境は、質の高い生活を提供するため、世界中の人々を魅了します。都市化が進むにつれて、リソース管理とサービス提供の面で、課題が生じます。ブリティッシュ・コロンビア州の多くの都市は、スマートテクノロジーを活用して効率を高め、市民の生活を改善しています。
バンクーバー市は、ブリティッシュ・コロンビア州のスマートシティのリーダーであり、データやコネクテッドテクノロジーの活用により、地域の問題に対処して、都市のデジタルトランスフォーメンションを実現するという高い目標を掲げています。市民がいつでもどこでも落書きや故障した街灯についてサービス要請を送信できるように、モバイルアプリケーションVanConnectを開発しました。バンクーバーは、将来的に電気自動車の充電ステーションを設置できるように、すべての新築住宅や開発施設に配線の設置を義務づけたカナダの最初の都市です。電気自動車の導入を促すため、2021年後半までに急速充電ステーションをバンクーバーのほとんどの場所から車で10分以内のところに設置する予定です。また、1,000台の都市車両からのデータを調査して、経路の最適化、アイドリングをはじめとする燃料削減戦略に関する洞察を得ることにより、車両のアイドリングと無駄な燃料使用を削減するプログラムも配備しています。バンクーバー市とサリー市は、2020年に共同でカナダのスマートシティ・チャレンジに申請して、2本の衝突事故のない交通回廊を導入するというアイデアでファイナリストになりました。自動運転車とスマートテクノロジーの活用により、排出量の削減と輸送効率の向上を実現しながら、より安全な道路を開発するというアイデアです。
この自治体では、インテリジェント・ニューウェストミンスター戦略計画を実施し、世界的に認められるインテリジェントコミュニティになるために、さまざまな手段でイノベーションを追求することにコミットしています。住民や企業向けのダークファイバーネットワークBridgenetを構築して、市民のエンゲージメントを高め、サービスとアクセスを改善するためのデジタルソリューションを導入してています。市はまた、教育におけるデジタルイノベーションを推進するために、ニューウェストミンスター学区との間でイノベーションパートナーシップ契約を締結しました。これには、テクノロジーとアートを駆使してトランスフォームした現実世界を一般公開する、New Media Galleryが含まれます。施設内に新しく設置された学習ラボには、専用のプログラミングスペースがあり、小学校と中学校の生徒向けに高度な教育テクノロジーの充実を図っています。
ネルソン市は、インテリジェント・コミュニティ・フォーラム(ICF)から2017年のSmart21都市の1つとして認められました。人口1万人のネルソンは、住民やビジターとコミュニケーションをとるためにテクノロジーを活用しています。同市はスマート・クートニー・デジタルモビリティ・プラットフォーム・プロポーザルに参加しています。このプログラムでは交通アプリを開発して、道路の安全問題、閉鎖、待ち時間、自然災害などのリアルタイムの交通データを表示します。ネルソン市は、セルカーク大学とともに、セルカーク・SME 応用研究・テクノロジーソリューション(Selkirk-SME Applied Research and Technology Solutions:SMARTS)プログラムを開発しました。これは、地理空間およびデジタル製作テクノロジーの分野で応用研究の専門知識を持つ中小企業を結びつけることを目的としています。
ブリティッシュ・コロンビアの首都は13の都市部と地方自治体で構成され、50億ドルを創出するハイテク部門を誇ります。サウスアイランド繁栄プロジェクトは、人間の健康と都市の人の移動の関係を測定する、モビリティウェルネス指標を開発しています。ビクトリアは、すべての市民の交通の改善と、マルチモーダル交通システムを通じたモビリティウェルネススコアの改善に重点を置いたことにより、2020年にカナダのスマートシティ・チャレンジの最終候補となりました。ビクトリアは、地元の大学生を対象とするマイクロトランジット(公共交通手段)を導入し、さまざまな交通手段がどのように使用されているかを分析するデータ共有プラットフォームを検討しています。データは公共交通機関システム、フェリーシステム、ライドシェア車両、自転車と共有され、経路を最適化し、交通効率を向上させます。
コキットラムでは、オンラインeServicesから市の公園や施設内の無料Wi-Fiアクセス、LED街灯まで、幅広い業務にわたってコミュニティの生活を向上させるテクノロジーを採用しています。2018年以来、イノベーションを促進し、ビジネス機能を改善するテクノロジーロードマップも実施しています。このプログラムでは、リモートワークソリューション、物理的に離れた場所へのサービスの提供、サイバーセキュリティ対策の強化を優先しています。同市では、仮想現実を使用して、スタッフと一般市民が開発案のリアルに視察できるようにしとり、それらが近隣に適合するかどうかを確かめることができます。コキットラムはまた、住民が区域情報、公益事業、財産データ、都市施設の場所が分かるようにインタラクティブな都市マップを活用しています。また、観光を支援するために、主要な交通地点にコミュニティ情報ハブと道案内情報を提供しています。
小さな町から大都市まで、ブリティッシュ・コロンビア州では、テクノロジーを活用して市民に効率性をもたらすことのメリットを認識しています。企業と政府が協力して、自らの情報通信技術(ICT)の専門知識を紹介しています。迅速に情報を共有することで、経済に利益をもたらす機会が提供されるだけでなく、地域コミュニティの生活も向上できます。最新情報やセクターの動向については、TwitterやLinkedInをフォローしてご覧ください。
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