FTAでBCでのビジネスを成長させる

自由貿易協定（FTA）は、ブリティッシュ・コロンビア州の企業に成長の機会を与えています。FTAは、世界市場への優先的なアクセスを許可することにより、関税、割当、非関税障壁などの貿易障壁を低減します。 しかし、B.C.の多くの企業は、輸出入の製品やサービスに対して依然として高い関税を支払っているのです。なぜでしょうか？

2018年、欧州連合（EU）の調査によると、カナダ・EU包括的経済貿易協定（CETA）のもとで特恵関税の対象となるカナダの製品のうち、関税の恩恵を受けたのはわずか49.6%でした。2020年には、カナダのEUへの輸出は57%に増加しています。これは、対象となるカナダの製品のうち、自由貿易協定の恩恵を受けているのは半数をわずかに超えるに過ぎないことを意味します。カナダおよびB.C.の企業によるFTAの恩恵の利用率が低いということは、B.C.の中小企業の製品やサービスは、輸出コストが高いため、国際的に競争力が低い可能性があるということになります。

CETAのような貿易協定は、あらゆる規模のブリティッシュ・コロンビア州の企業にファーストムーバーアドバンテージ（最初に参入した企業が優位に立つこと）を与えます。カナダは、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本など、G7の他のすべての国とFTAを結ぶ数少ない国のひとつです。近年、多くのFTAが交渉され、発効されています。そのようなFTAは、B.C.の企業に新たな機会と競争上の優位性をもたらし、経済回復に貢献します。

では、なぜすべてのB.C.の輸出業者と輸入業者がこのようなFTAの恩恵を享受していないのでしょうか？

良い質問です。おそらく、小規模のEコマースビジネスやサービス業務の増加を受けて、これらの起業家は自らを輸出業者と皆していないのかもしれません。輸出入業者の経営者は気づいていないのかもしれません。とはいえ、FTAの主な恩恵は自動的なものではないため、輸出業者や輸入業者はFTAの恩恵を享受していません。企業が申請しなくてはならないのです。

B.C.の企業は、同州とカナダのFTAの機会や競争上の優位性を活用するための、情報とツールを必要としています。FTAの効果を考えて、理解を深めてみましょう。
FTAは、さまざまなメリットを提供することで、カナダとB.C.の事業を国際的に競争力のあるものにします。どのFTAでも異なりますが、一般的には、製品やサービスの取引、投資と知的財産の保護、オープンな政府調達、環境、労働、包摂的な取引が含まれます。

FTAは世界貿易機関（WTO）のアクセスを基盤としています。WTOは、164の加盟国間の合意された貿易ルールを設定し、関税やその他の貿易障壁を引き下げ、オープンサービス市場を開放し維持しています。WTO加盟国は、WTOを通じて、発生する可能性のある貿易紛争を仲裁し、解決します。これらの加盟国は、二国間、複数国間又は地域のFTAを交渉し、締結することにより、これらのWTOコミットメントに基づくことができます。FTAは、特に関税率に関して、各FTA加盟国により良い待遇、または優遇措置を提供することができます。これは国が提供したWTOアクセスを超えるものです。輸出入業者が最大限の利益を得るためには、FTAの使い方を学ぶ必要があります。

FTAを通してビジネスを成長させる機会

FTAは、あらゆる規模のB.C.の企業が、2か国以上の国々間で競争的に国際的に取引することを容易にします。申請すれば、優遇措置によってビジネスに多くの優位性や利点を得ることができます。

関税の引き下げや関税撤廃によって、FTAを優先的に利用できない国の競合企業より輸出製品のコストを抑えることができ、競争力を維持するために役立ちます。関税関連の優遇措置によっても、カナダへの輸入コストを削減できます。たとえば、自社が製造する別の製品に組み込む材料を輸入し、その後に販売または再輸出する場合、FTAによって輸出入のコストを削減することで、ビジネスコストを節約できます。カナダ関税検索（tariffinder.ca）を活用し、カナダがFTAを結んでいる市場に適用される優遇関税を見つけましょう。

非関税障壁は、一般的に、人・動物・植物・健康に関連する技術要件、製品テスト、さまざまな表示基準、認定手順などを指し、国によって異なる場合があります。カナダと別の市場で同じテストを受けることは煩雑で、コストもかさむ場合があります。幸いなことに、FTAには、これらの非関税障壁に取り組むための仕組みがあります。

原産地規則は、製品に含まれる国内成分量に関する規定です。1つの国の部品や材料を100%使用して製造される製品は非常に稀であり、そのような製品のすべてが優遇措置の基準を満たしているわけではありません。原産地規則では、FTAの特恵関税資格を得るために品物が満たさなければならない条件を設定しています。異なるFTAでは、製品別の異なる原産地規則があります。例えば、コロンビア産コーヒーはB.C.で十分に加工（焙煎など）でき、CETAの「Made in Canada（カナダ製）」製品として特恵関税率の対象となります。お問い合わせの上、製品が特定のFTA市場の原産地規則を満たしているかどうか確認してください。

ビジネスエントリーが円滑化されれば、投資家や特許設備を扱う専門技術者、製品やサービスのトレーニングの提供、子会社や本社で働く社内異動者や卒業生の研修生、投資の調査やサービスのために市場に参入しようとする投資家など、他のFTA市場国にビジネスパーソンが一時的に参入することが容易になります。

政府調達と外国政府契約への入札機会は、FTAを通じてアクセス可能になり、中小企業にとってますますアクセスしやすくなります。FTAは、B.C.の企業に対して政府調達機会を拡大し、WTOの政府調達に関する合意を基盤とし、国際政府調達機会への入札へのアクセスをさらにオープンかつ透明性を備えた、差別のないものにします。FTAは、政府調達の範囲と基準を定義します。カバレッジでは、例えば、国や地方自治体の機会など、政府の特定の部分に対して、またはおそらく特定の製品またはサービスに対してのみ、入札機会が開かれる時期を定義します。調達をカバーするためには、入札の推定価値が関連する基準以上でなければなりません。基準とカバレッジは協定によって異なり、B.C.の企業は他国のサプライヤー候補よりも競争力を高めることになります。

ビジネスでは紛争の解決が必要になることがあります。FTAの合意済み貿易規則は、B.C.の企業に透明性、予測可能性、償還請求権を与えます。このような貿易規則は、協定に効力のある執行手段を持たせる、紛争解決プロセスを定義します。

FTAの恩恵を享受するのは誰でしょうか？

小規模なEコマース企業や輸出入の取引量がそれほど多くはない中小企業は、FTAの恩恵を受けるには小さすぎますか？ そんなことはまったくありません。B.C.のほとんどの企業は中小企業です。カナダの包摂的貿易計画は、FTAの利益をすべての企業に活用することを目指しています。包摂的貿易の取り組みは、国際貿易で過小評価されているグループ（中小企業、女性、先住民族が所有する企業）に焦点を当てています。

ブリティッシュ・コロンビア州の製品およびサービスには、カナダおよび海外で多くの刺激的な貿易機会があります。規模にかかわらず、ブリティッシュ・コロンビア州の企業は、輸出入による成長機会を活用し、自由貿易協定の恩恵を受けることができるのです。

無料ウェビナーとオンデマンドビデオ

B.C.政府は、できるだけ多く業界が輸出、貿易、投資を行うよう奨励しています。ブリティッシュ・コロンビア州政府貿易政策交渉チームは、B.C.に影響を及ぼす貿易交渉や紛争への関心を高めるよう取り組んでいます。カナダとB.C.のFTAに関する無料のウェビナーやオンデマンドビデオをチェックする、あるいは将来の貿易協定に関する公的な協議に参加する、貿易障壁に対処するための助言を求めるなど、ぜひこの取り組みにご参加ください。

B.C.の国内・海外貿易事務所は、カナダ・トレード・コミッショナー・サービスと協力して、B.C.の事業を支援しています。国際貿易と投資を通じてビジネスを成長させたいとお考えで、誰に相談すべきかわからない場合は、私たちがサポートいたします。B.C.貿易投資庁は、新しいグローバル市場に参入するためのパートナーです。私たちは、お客様の輸出対応事業をサポートするサービス、リソース、専門知識を提供します。

B.C.のビジネスが自由貿易協定をいかに活用できるか、詳細をご覧ください。

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