CleanBC – クリーンテックと水素

ブリティッシュ・コロンビア（B.C.）は、カナダのGDP（国民総生産）との比較で、テクノロジーセクターの成長率が最も高い国の1つです。B.C.はクリーンエネルギー、クリーン輸送技術、エネルギー効率、クリーン水処理、廃棄物資源管理に特化するクリーンテクノロジー企業の拠点となっています。燃料電池のイノベーションと水素技術を担うグローバルリーダーであることから、このセクターで活動するカナダの半数以上の企業が、B.C.を拠点に活動しています。

水素は、貯蔵と供給のために圧縮または液化することができるエネルギー源です。水素燃料電池駆動車両は、バッテリー式電気自動車と比較して、より短い充填時間でより広い範囲を移動することができ、また、範囲や性能を犠牲せずに、より低い温度で動作することが可能です。

B.C.は水素戦略を打ち出したカナダ初の州であり、州の水素経済の発展に取り組んでいます。協力的な地方政策や輸出市場へのアクセスから、強力な協力パートナーシップ、安定した投資環境まで、B.C.には成長めざましいセクターを支えるあらゆる条件が整っています。

Loop Energy

Loop Energyは、商用車の電動化のための水素燃料電池システムの開発、製造、供給における業界リーダーです。同社は2000年に設立され、2021年にトロント証券取引所で1億ドルを調達しました。B.C.のバンクーバーに本社を置くLoop Energyは、自社の製造、事業開発、サービス業務をアジアと欧州に拡大しました。

Loop Energyの製品は、特許取得済みのeFlow™ アーキテクチャを備えた水素燃料電池ソリューションが搭載されており、商業顧客は業績を最大化し、コストを最小限に抑えることができます。eFlow™ は、総所有コストを削減し、車両性能を向上させるように設計されています。路線バス、物流車両、配送トラックなどを対象としています。

Loop Energyのグローバル展開

Loop Energyは、B.C.の生産施設に加えて、アジアに別の施設を構え、イタリアと英国にもオフィスを構えています。注目の顧客：

• Tevva – 英国のトラックメーカー
• NGVI – 韓国の交通機関および商用車のインテグレーター
• Skywell – 中国の路線バスメーカー
• Mobility & Innovation – スロバキアの小型バスメーカー
• Opex – コロンビアのトラックのインテグレーター
• Avia Ingenieria – スペインのトラック用パワートレインのインテグレーター

9月に、Loop Energyはドイツのハノーバーで開催される、世界の商用車産業の未来にとって最も重要なプラットフォーム、IAAトランスポーテション2022で新製品を展示すると発表しました。新製品のS1200は、Loop EnergyのeFlow™ の燃料電池アーキテクチャをベースに構築されており、電力を発電しながら効率をさらに20%向上させることに成功しました。つまり、1キロメートルあたりの水素燃料使用量と、水素電気商用車の総所有コスト（TCO）が低減されます。Loop Energyは、この新製品が世界の水素産業の発展にかなりプラスの影響を与えると考えています。新製品により、水素燃料コストは、産業の期待を最大8年上回って長距離トラック産業のディーゼル燃料コストと同等になるとともに、政府が2050年までにネットゼロ排出を達成しようとするなか、商用車メーカーや関連産業が利益をもたらされるからです。このことは、B.C.がグリーンイノベーションの最前線に立っていることを裏付けています。2021年、州は、2030年の排出量削減目標を100%達成し、2050年までにネットゼロのコミットメントを達成するというCleanBC Roadmap to 2030をリリースしました。

B.C.の輸出の試み

B.C.は最高の立地を生かして、B.C.の企業を支援しています。あらゆる規模の企業やあらゆる業種の企業がグローバル化の恩恵を受けることができます。BC貿易投資庁はB.C.の競争上の優位性を活用して、輸出対応企業が新しい市場に参入できるようサービス、リソース、専門知識を提供しました。カナダのトレード・コミッショナー・サービスも、関税、制裁、貿易協定に関する詳細なリソースを提供しています。

ビジネスの拡大と、B.C.企業間のつながりの構築、B.C.の製品とサービスのグローバルへの宣伝を、BC貿易投資庁がどのように支援しているかについてご覧ください。当庁には、世界中の主要な取引コミュニティに専門家を擁し、支援の準備を整えています。